私の初めての書籍となる、絵本「すきってなぁに」が出版されました。
高校生の時に絵本作家になりたいと思うようになってから
路上でポストカードを販売したり、コンクールに応募したりと
絵に関わることはとにかく挑戦した大学４年間でした。
今思うと成人式前日の雪が降りそうな冬の季節や、直射日光が降り注ぐ真夏の日に
よく何時間も路上にいたなと思います。
でも当時は、自分の絵を見てもらえることが楽しくて
あまり辛いと思ったことはありませんでした。
就職してからも絵本作家になりたいという気持ちは変わりませんでしたが
出版社に持ち込んでも、コンクールに応募しても思うような結果が出ず
だんだんと友達にも夢を話すことはなくなっていました。
多分「まだ夢を追っているんだね」とか「そろそろ現実を見なよ」と
心の中で思われていたら嫌だなと思っていたんだと思います。
日々の忙しさを言い訳にして気づけば２９歳。
３０歳までに自分が心から好きだと思える１冊を作ろうと目標を立てました。
会社の昼休みにストーリを考えてノートに書いたり、仕事終わりには絵の参考になりそうな場所に出かけたり
絵本のことばかりで頭の中がいっぱいな１年を過ごしました。
そして出来上がったのがこの絵本です。
出版が決まり、久しぶりに会った友人に
「ここまで長かった？」と聞かれました。
１８歳で絵本作家になりたいと思ってから１２年。
確かに他人の話なら長い！と思う時間ですが
路上で絵を売って
個展を開いて
雑貨を作って
絵本を描いて
絵を描いていた時はいつも楽しかったから
どんな新しいことをしようかな。というのを続けていたら今になっていたような感じです。
だから友人には
「すきだから考えたことなかった」と答えました。
自分が心から好きだと思える１冊が
誰かにも好きと思ってもらえる１冊になればいいなと思っています。
絵本特設サイト
http://harulca.com/suki/
「すきってなぁに」
わたなべはるか
文芸社
ISBN978-4-286-20394-2
定価1,200円（税別）